スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本人の美徳って

先日、米国に行く途中にダライ・ラマ4世が日本に立ち寄った。
ダライ・ラマは今、渦中の人だ。
私は彼のことを書いた「ダライ・ラマ、キリスト教を語る」という本を読んだことがある。ダライ・ラマがキリスト教の牧師に依頼されて、「瞑想を取り入れたキリスト教の集会」に参加したときのことがつづられていた。彼は決して他の宗教を批判しない。むしろ「宗教」という枠組みの中でどこに共通した意義を見出せるか、価値観があるのかを語ろうとしていた。そして「宗教が目指すところ全て同じではない、他を認めることが大切。」と考えている。これは多神教の仏教だからこそ受け入れられる考えかも知れないが、共存をし、争いを回避する彼のポリシーをすれば、そういう答えになるのだろうと思った。

話はしかし、ダライ・ラマでなく、彼をめぐる中国の動きと、それを批判している各国の動きだ。
東欧諸国は社会主義から開放されたばかりで、ソビエト時代の圧制が記憶に新しいから、「北京オリンピック」を含めて、反中国を唱えている。イギリスもフランスも、アメリカでも、聖火リレーをめぐってはテロ行為に近いような妨害が続いている。傍からみると「チベットに自由を。」あるいは「自由主義万歳。」という自分たちの価値観をあらわしているかのように見える。
日本もダライ・ラマには政府要人は会わず、かといって、無視すれば世界の目があると思って、前首相夫人などという不思議な人を持ち出して会談させたりしている。
果たして、それは同じ視線からみた行動なのだろうか??

先日の読売新聞に中国のアフリカ進出のことが掲載されていた。中国は今破竹の勢いで経済進出している。アフリカ各国にすれば、主義だとかそんなことを押し付けない、純粋なうまみがある取引のみを考えて進出してくる中国のほうがやりやすい、などと言っていた。まさに昔のアフリカ植民地は西方諸国から東方の大国へと取って代わられようとしている。
それだけでない。そのあたりまで進出できるということは、世界中に進出していると同じことで、海洋資源も中国が独り占めしているのではないか、と思うくらい、魚などを取りあさっている。それはかつて遠洋漁業で日本がしてきたようなことなのだが、中国は規模が違う。世界中で6人に1人は中国人なのだ。それだけの人間がいっせいに大規模な活動をしてくるとなると、影響の大きさは比べ物にならない。

これらを考えると、西方諸国が「中国バッシング」しているのは、単に人権や社会的な成熟を求めているだけでなく、裏の事情のほうが大きいのではないか、と思ったりする。彼らの心情には自分たちのプライドや生活を脅かす、面白くない東方の大国に対するいやがらせに似たものがあるのではないだろうか?
実はこんなことは今まで、ずーっと世界で行われてきていることなんだと思う。湾岸戦争だって、テロ対策だって、なんだってそうだ。裏に何か困ったことや、心穏やかでない不都合があって、それを言うわけにはいかないので、何かの主義や主張で美しくまとっているのだろう。
ところが、われわれの国「日本」というところは、昔から外交がうまくないといわれている。日本はあまり侵略されたことがないし、貿易、交易と言っても、大多数の人は外国なんて行ったことない人がほとんどであって、実際に交易に携わる一部の人だけが僻地的インターナショナルな感覚を持っているに過ぎなかった。また、日本に来る外国人も「お客さん」のような立場で来る人あるいは宣教師といった宗教がらみの人がポチポチ来るだけで、武器を持ってしょっちゅう攻め入られるなんていうのは、まずなかった。だから「誰かにだまされる、侵略される。」ということが前提にない。その上で閉鎖的に育ってきた社会において「誠実」であることが美しいとされてきた。「義」ということばは美しいけれど「商」という言葉は、あまり美しいとされなかった。これが全てなのではないかと思う。
「相手の言っている「すばらしいこと」を疑ってはいけない。」と思っているのではないか?それを疑って思想に泥を塗るようなことは、日本人は心情的に得意ではないのだ。

しかし、そろそろそんな「美しい国・日本」は表だけにしておいて、私たちもしたたかにならなければならないと思う。相手の言葉に惑わされず、正しく分析し、こっそりみんなで「そうなんだってよ。」と事情通になっておかなければならない。決して煽動されて、「あの人がこういってるから」という他人任せの判断をしないようにしよう。
なぜなら、自分たちの国の行く末に責任を持つためには、自分たちの価値観で考え、他人任せでない判断をして、今までの平和な生活を維持していかなくてはならないからだ。
ダライ・ラマは人の心をよく読んでいると思う。人のことを考えるから、人がどのようにすれば怒り出すか、あるいは喜ぶか、知っているのだと思う。私たちは彼のバランス感覚をもっと参考にして、自国だけでなく、紛争のおきないように、知恵を絞っていく必要があると思う。

コメント

非公開コメント

プロフィール

Jeylynx

Author:Jeylynx
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
ANA”旅感”
最近のコメント
月別アーカイブ
最近のトラックバック
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。